見出し画像

「ChatGPT翻訳術 新AI時代の超英語スキルブック」で考える

「ChatGPT翻訳術 新AI時代の超英語スキルブック」がアルクから出版された。著者は立教大学教授の山田優先生。ChatGPTは、通常の翻訳機能を超越した、新次元の対話型翻訳ツールであり、指示するだけで柔軟、かつきめ細やかに対応してくれる、自分だけの、まさにその場、その場に会った翻訳が可能になった、と冒頭が始まる。AI翻訳の進化を踏まえ、ChatGPTを使った翻訳術が実戦形式でわかりやすく書かれている。
「AIと英語学習の未来予測」の項では、AI時代に英語を学ぶ必要はあるのあるのか、学習のスタイルを変化させるのか、翻訳の仕事を変えるのか、人間は何をすべきか、の問いに興味深く回答いただいている。
社内翻訳者、産業翻訳者、翻訳会社経営の経歴を持つ山田先生だからこその説得力である。
対象読者は、
l   英語コンプレックスを克服したい人
l   ビジネスで英語の発信が求められる社会人
l   英語でレポートや論文作成が必要な学生
l   英語や外国語の教員
l   翻訳者・通訳者
と紹介されているが、多分、世界と仕事する人すべてが対象かと。

日本語で何と訳されるか、英語でどう書くのか、という今までの機械翻訳の使い方でなく、どんなふうに伝えたら読み手に伝わるか、わかりにくい資料をどう整理したら伝わるか、など、ChatGPTは何でも知っている賢い先生なのである。

1990年代、インターネットの登場
1995年、ASCAを大阪に設立した年にWindows 95が日本に上陸、日本中だけでなく世界と一気につながった。
2016年、Googleショック以降、AIが翻訳のプロセスを大きく変えた。
2023年、ChatGPTの一般公開
翻訳だけでなく、社会が、ビジネスが、それらすべての常識が過去のものになる、そんな時代の到来にワクワクするのは山田先生だけでない。
賢く仕事したい、と思う人には必読の書である。

アルク社の本の紹介