言葉という道具を活かせる仕事 -C.J.-
株式会社アスカコーポレーション(以下、ASCA)の社員にインタビューをしていく社員インタビュー企画。
今回は、PM(プロジェクトマネージャー)として活躍するインターナショナルな中国出身の先輩に気になっていたことをインタビューしてみました!
来日したきっかけ
―もう何度も聞かれたこともあるかと思いますが、来日したきっかけを教えてください。
中国の大学では日本語学科に在籍していました。学んだ言葉の後ろにある国を見てみたい、卒業したら日本へ行きたいと考えていました。また、来日後も、せっかく来た日本の社会をもっと知りたいという気持ちもあり、日本の大学院卒業後もそのまま就職しました。
嬉しくなかった誉め言葉も入社の決め手
―ASCAの入社の決め手は?
1つ目は好奇心。医療分野×翻訳がどんな世界か想像つかなかったのでおもしろそうだと思いました。
2つ目は日本語を極めたいと思ったこと。当時はよく周囲の人に「日本語上手だね」と褒められましたが、それほど嬉しくなかったです。外国の人に向けた褒め言葉なので。日本人に向かってそんな誉め言葉使わないですよね。日本語がまだ半人前だと、私は捉えていました。コトバを使う仕事をして、もっともっと日本語を極めたいと思いました。
そして、社長である石岡さんの最終面接で感動を受けました。2時間半も続いた最終面接では、石岡さんの仕事と会社に対する熱意に大いに感銘を受け、ついていこうと思いました。ちなみに、石岡さんの印象は当時も今も変わらないですね。
―入社して今までで一番つらかったことは?
入社1年目くらいの時にCTD(国際共通化資料)の製造パートを受注したときです。古い薬だったので、データも電子ではなく紙ベースでした。翻訳者に指示する翻訳範囲も、手作業で蛍光ペンを引いていました。作業が複雑で、納期もタイトだし、自分自身のPM経験も浅かったので案件をどう回せばいいかもわかっていませんでした。
当時の上司に相談したときには「もっと早く言いなさい!納品できなかったらどうする?!」と怒られました。そこから色んな人を巻き込んで、たくさんの方の力を借りながら、年末最後の営業日に何とか納品できました。
当時経験が浅かったのは仕方のないことだけど、早く状況の相談と報告をすべきでした。この経験から、新人はまず自分の力でできないことを認めて、周囲にサポートを求めることが大事ということを学びました。
PMのお仕事
―PM(プロジェクトマネージャー)の仕事を通して変わったことは?
PMの仕事をする上で、常に「目的」と「期限」を意識するようになりました。でも、プライベートでもそう考える癖がついてしまって、人と話をしていると「ちなみにどうしたいの?何が言いたいの?」って考えちゃうことも(笑)日常生活においては目的を追求しないときもありますよね…職業病ですね。
あとは、ASCA社員あるあるだと思いますが、処方された薬のメーカーをつい見てしまいます。
―Cさんの考えるPMの仕事は?
PMの仕事でおもしろいのはルーティンワークにならないところ。常に様々なことを考えて、最善のプランを練るのがおもしろいです。
―PMにとって必須能力は?
①コミュニケーション能力②責任感③メンタルのつよさ
PMはモノを動かすのではなく、人を動かす仕事です。1つの案件に関わる様々な人をまとめて、同じゴールを目指して納品物を完成させなければならなりません。その要になるのがコミュニケーション能力です。責任感は常にいいものを目指すためには必要ですね。メンタルのつよさを保つにはストレス発散方法をもつのは必須です!
“コトバ”とは?
―最後に、Cさんにとってコトバとは?
目的を達成するための道具。なので言葉自体にこだわってしまうと本末転倒になることもあります。本来の目的を達成するために、いかに道具(言葉)を有効に使うかが大事だと考えています。大学時代に言語を専攻したけれど、それもあくまで道具。せっかく言語を学んでも、他に専門的な知識を持っていないと活かせないことに気づきました。今ではPMは言葉という道具を活かせる仕事だと思っています。
話し手:ソリューション事業部 C・J
取材/文:ソリューション事業部 宮脇萌