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第18回(2023年)「AAMT長尾賞」を受賞しました

この度、弊社アスカコーポレーションは、名誉ある「AAMT長尾賞」を、中外製薬株式会社 信頼性保証企画部 翻訳マネジメントの方々とともに受賞させていただいた。内容は、「医薬品開発業務を迅速化するための機械翻訳の協調的開発と運用」というタイトルで、医薬品開発業務のプロセスに機械翻訳(MT)技術を導入し、翻訳業務の迅速化を達成した事例である。

“正確に、そして、より速く”、というミッションの元、いかに現場での翻訳速度を上げるかが課題であった。そこで、弊社の特化型MTエンジンに中外製薬様のデータを学習させ、中外製薬様だけで使うことで、スピードと精度を上げることに成功した。現場保有の翻訳メモリの学習に加え、品質水準の事前定義によるポストエディット基準の作成なども行い、中外製薬様が求めるスピードと品質が可能になった。さらなるスピードと正確性を追求しながら、年間数十本の新薬開発が進められる現場の作業効率に貢献したいと考えている。

AAMT長尾賞は、一般社団法人アジア太平洋機械翻訳協会(AAMT)の初代会長の長尾真先生が日本国際賞を受賞され、同賞の賞金の一部をAAMTの活動に資するようにとAAMTにご寄付いただいたことから始まった名誉ある賞である。
機械翻訳システムの実用化の促進および実用化のための研究開発に貢献した個人あるいはグループを表彰するもので、いわゆる学会の論文賞や発表とは異なり、機械翻訳システムを使った新しいサービスなどの貢献が対象となっている。

弊社はあくまでもお客様のニーズに合わせてMT運用を組み入れたのであるが、“納期短縮”と言うだけでなく、MTを取り入れることで効果は出ないだろうか、過去のデータを効果的につけないだろうか、と一緒に取り組んでくださった中外製薬様の新規性、革新性を重視される姿勢の賜物である。

またこのプロジェクトでは、多くの翻訳者、PMたちの日々改善の取り組みが大きなアクセルになっている。彼女たちの力が今回の受賞を後押しした。
これからも、より早く、より正確に、を目指しながら日々チャレンジしていきたい。

6月21日に開催されるAAMT定時社員総会で、受賞発表がある。是非参加して、私たちの取り組みを聞いてみてほしい。

(石岡映子)