ASCAの「品質ポリシー」公開:品質はサービスのすべて!
会社を設立して28年、この間ずっと“品質”との戦いだった気がする。ASCAが目指す“品質“とは何か?
読みやすい、専門性が高い、数字・単位を間違えない、タイポがない、誤訳がない、などを“品質の基準”、すなわち“高品質”だと思っていた。実際に仕事を進める中で、クライアントに「安心」「信頼」「経済性」を提供し、私たち社員、翻訳者などの関係者でその実行に取り組むすべてが“品質”であることが分かった。すなわち“品質”とは、クライアントが期待するサービスを提供することなのである。
これがわかるまでに、随分いろいろな失敗を繰り返し、多くの教訓を得た。
最初は専門用語などがわからず苦労した。社員や翻訳者などの教育が不十分だった。
誤訳、タイポ、数字や単位ミスが連発し、出版物などに正誤表を載せる羽目になったこともあり、随分多くの改善提案書を出してきた。次回から気を付ける、工数を増やす、という対応の甘さが改善のチャンスを失った。
改定翻訳のミスが減らなかった。そもそもいかに難易度の高い仕事であるかを理解せず、少額の予算と短納期で引き受けてしまったからで、自業自得である。
失敗は山のようにある。「出入り禁止」「二度と頼まない」と言われたことも。それらの失敗が今のASCAの土台である。
社員や翻訳者への教育を徹底し、薬がどのように開発され、市場に出ていくのか、研究者や医師たちの活動や価値について情報を随時共有している。
人間の限界を知り、IT技術を駆使することでエラーなどのミスを減らすことができた。最初のうちは、慣れない翻訳者には抵抗があったようだが、CATを導入したことで、重複箇所のブレを防ぎ、用語統一が可能になった。さらに、MTを組み合わせることで翻訳者による入力の手間を大幅に減らし、QAツールでチェックの完成度を高めることもできた。それはこの数年の大きな成果である。
そして、クライアントの期待を聞き取り、ASCAだからできる提案を働きかけるようになった。もちろん、予算、納期、仕上がりすべての合意が必要である。予算がないなら、急いでいるなら、何を重視し、優先するのか。すなわちPMの、聞く、話す、書く、交渉する力が“品質”の最重要ポイントであることが分かったのである。
クライアントとどのような仕上げを求められているかを合意し、翻訳者さんやチェッカーさんを選び、説明し、約束してもらう、合意通りにできていることを確認して納品する。これこそが「品質」である。
ここまで長い時間がかかったが、今ようやく「品質ポリシー」を策定し、公開することにした。
是非、今のASCAの品質を試してみてほしい。
ブログでのお知らせは、「品質ポリシーの向上を図る-顧客満足度の更なる向上を目指して」https://note.asca-co.com/n/ne4d30a2915e6
日本語版は、https://www.asca-co.com/quality_policy.html
英語版は、 https://www.asca-co.com/english_site/quality_policy.html