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変化に対応する力が必要

日頃よりたくさんのクライアントの案件に対応してくださっているベテランチェッカーの川合さんに、今回の翻訳祭の感想や、日頃の業務についてお話を伺いました。


Q: 今回、弊社佐藤と関西大学 阪本先生とのセッション「AIと翻訳の融合:翻訳者に期待する新たな挑戦と機会」がありましたが、内容についてはいかがでしたか。

A:アンケートの結果に共感する部分が多くありました。特に、他の人々も同じような不安や悩みを抱えていることがわかり、安心しました。機械の発展による不安や、お金とやりがいの間で感じていた複雑な状況を言語化してくれたことが印象的でした。佐藤さんからチェックの機械化を進めているという話を聞き、自分の仕事が今後どのように変わるのかを考えさせられました。自分の仕事を守っていくだけではなく、変化に対応する力が必要だと強く感じました。現在、人力で行っている仕事が多い中で、これからどのように変わっていくのかなと思っています。

Q: 九段さんのセッションで印象に残った点はありますか。

A:フリーランスとしてルーティンのプロセスを大切にしている姿勢が素晴らしいと感じました。特に、ジムで体に向き合うことで他人の評価や意見を気にせず、自分自身に集中できるという話に共感しました。日常生活で色々と考えてしまうことがあるので、筋トレなどでストレスを解消していきたいと思いました。また、文章を書く際にリズムを第一に優先するという話は、翻訳においても読みやすさや長さを考慮することがあるので共感できました。ただ、実務ではクライアントのレビューで文章がかなり変更されることもありますので、なかなか難しいところではあると思います。

Q: 九段さんのセッションの中でターニングポイントのお話がありましたが、川合さん自身のターニングポイントについて教えてください。

A: ①『赤毛のアン』に憧れたこと、②翻訳の中で人命に関わる部分で役に立ちたいと思ったこと、③前職で文書をまとめたり管理したりすることが得意だったこと、④出産を機に在宅での仕事を考えたことが挙げられます。これらの経験が現在の仕事につながっていると考えています。

Q: 他の参加者との交流で印象に残ったエピソードがあれば教えてください。

A: ASCA翻訳者の西村さんとお会いした際に、業界の変化についてお話したことが印象に残っています。20年くらい同じだった業界が、ここ5年から10年で急速に変わってきていると感じています。特に、機械翻訳の進化が大きな課題となっており、これにどう対応していくかが重要だと考えています。また、ASCAの社員の方々とも顔を合わせて話す機会があり非常に有意義でした。今は在宅勤務に慣れましたが、コロナ前は週1で出社していたときもあり、再び出社することもいいかもしれないと感じることもあります。

Q: ASCAの品質管理部に期待することはありますか。

A: チェック未経験者が出社して学べる機会があると良いと考えています。慣れるまでには時間がかかるため、1年くらいは通って学ぶことができる環境があると良いと思います。また、AIやmemoQなどの技術の変化が多いため、継続的にご依頼いただく案件では年2回程の情報共有の場がありますが、単発案件でも共有の場があると良いと感じています。継続的な案件ではなくとも、ご依頼頻度の高い案件もあるため、気になっていることやルールの共有ができる場があれば、よりスムーズに業務を進められると考えています。

チェッカーの川合さん

コロナ以降、対面でお話したり、お仕事をしたり、といった機会が減ってしまいましたが、今回はリアルで講演を聞いたり、他の翻訳者や社員と交流したり等、コミュニケーションできる機会がたくさんあり、私たちにとっても大変有意義な時間となりました。これからも、情報共有やトレーニング等、皆さんと直接コミュニケーションがとれる機会を徐々に増やしていきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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