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全脳の空間的な遺伝子転写解析を単一細胞レベルで実現する技術 - Division of Molecular Neurobiology, Department of Medical Biochemistry and Biophysics, Karolinska Institutet 金谷 繁明 先生

サイエンス誌(Science)に掲載された日本人著者からの日本語タイトルとコメントを紹介します

Whole-brain spatial transcriptional analysis at cellular resolution
全脳の空間的な遺伝子転写解析を単一細胞レベルで実現する技術

SCIENCE 22 November, 2024, Vol 386, Issue 6724

この研究では、マウス全脳をRNA分子を保持したまま透明化して、遺伝子発現を丸ごとかつ単一細胞で観察する手法(TRISCO法)を開発しました。この技術により、これまで困難であった全脳規模での空間的遺伝子発現解析が可能となります。この手法は簡便に多様なRNA分子を観察できる上、体積が数倍大きいラットやギネアピッグ脳、さらにはヒトを含む多様な組織にも適用可能であることから、神経科学のみならず幅広い研究分野への貢献が期待されます。

Division of Molecular Neurobiology, Department of Medical Biochemistry and Biophysics, Karolinska Institutet
金谷繁明

https://www.science.org/doi/10.1126/science.adn9947