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パートナーの声:萩原さん

翻訳者になられたきっかけを教えてください。

石岡さんとはASCAとして独立される前からすでに10年くらいお仕事をしていました。石岡さんから最初にもらったお仕事は、中東からの研修生向けセミナーの講師でした。何の経験もなかったので、何でもやります!と引き受け、事前資料をもらって猛勉強して本番に臨みました。他には電機メーカーに出向して翻訳をしたり、議事録作成や通訳もしていました。そんな感じで機械・IT関係の経験を身につけていったので、ASCAに登録してからは医療機器の翻訳をするようになりました。

ホントいろんなことをされてますね。

尊敬する先生が退官されると聞いてどうしても授業を受けたくて大学院に通った時期もありました。それをきっかけに辞書の編纂にも関わり、出版時に名前も載せてもらいました。さらに論文も書いていました。とても忙しかったけど、充実していました。
ただ、できると思って引き受けた仕事がどうしてもできなくなってしまって「もう限界!」とメールを送ったことがあります。事あるごとに、いまだに石岡さんにそのことを話題にされています。すみませんでした!

ASCAの仕事で思い出に残っている仕事は?

医療機器マニュアルの翻訳業務です。いろんな意味で印象に残っています。2回ほど工場見学に行かせてもらったのですが、(自分が翻訳している)機器が思ったより大きいなぁとか、ここに立って人が作業しているんだな、とかもわかって、とても勉強になりました。
ただ翻訳するうえで困ったこともあって、それは、一つのパラグラフの中で「視点がどんどん変わる」、つまりその一文が、人間がすることなのか機械がすることなのかがわからない、ということです。でもそのことを質問してもクライアントから回答が来ないんですよね。仕方なくコメントをつけて納品しましたね。

最近の変化は?

ずっと翻訳だけをしてきましたが、去年からあるプロジェクトで翻訳後のチェックもするようになりました。最初は翻訳と同じくらいの労力がかかっていたのですが、最近は、かなり慣れてきました。

チェックを始めて翻訳に変化はありましたか?

苦手意識があった英日の翻訳力が上がった気がします。いろんな表現の型を見ることができますし、翻訳者が落としやすいところもわかるようになったので、翻訳するときに気を付けようと思うようになりました。また、今はネットでいろいろ調べられるので、手間を惜しまず、固有名詞など、情報の裏取りを綿密にするようになりました。

チェックをすることで、翻訳力が上がるというのは、とても興味深い話ですね。ただ翻訳の経験があるとチェックでもつい修正したくなりませんか?

そこは注意して必要以上に修正はしないようにしています。また、チェックではミスは拾えるけど、翻訳したもの以上の文章にはならないと思うので、翻訳者の立場として、翻訳の段階でどれだけ完成度の高いものができるかということが重要なのだと再認識できました。

今後の希望や目標は?

実は2-3年前になんとなくしんどいなと思っていて、さらに翻訳の魅力を教えてくれた先生が引退すると聞いて、「自分ももう辞めようかな」と思ったことがありました。でも今はとにかく現状維持です。そのためにも知識は増やしたいし、いろんな力を向上させたいと思っています。今はMT+ポストエディットが当たり前になっているので、その良し悪しを見極める力と、正しいかどうかだけではなく流れを意識するということは、人にしかできないことだと思うので。

ASCAへの要望・メッセージ

ASCAは参考資料をちゃんとクライアントからもらってくれるし、優先順位も伝えてくれます。バックアップ体制って各社違うのですが、翻訳後にある程度社内で確認・対処していただいている印象があるので、それは続けてほしいです。
また今更ですが、翻訳の仕事を始めて10年くらいたってから「ちょっと仕事が粗いのよね」と言われたことがあります。もっと早くに言ってほしかった~と思いました。黒歴史です(笑)。何かしらのフィードバックがないとそれで良いと思ってしまうので、経験とか気にせずにどんどん言ってください。

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