
Science Update 7 Oct, 2022 No.1
サイエンス誌(Science)に掲載された日本人著者からの日本語タイトルとコメントを紹介します。
Electrochemical potential enables dormant spores to integrate environmental signals
電気化学的ポテンシャルが休眠中の芽胞の信号積分を可能にする
仮死状態にある枯草菌芽胞を対象に、一般的なシグナル伝達経路が使えない条件下でどのようにして適切な出芽時期を決定しているのかを調べ、細胞内カリウムイオンの放出に伴う電気化学的ポテンシャルの変化を使って外部刺激を数えていることを明らかにしました。完全停止した状態から生命活動を再起動するメカニズムの一端が見え、微生物の生存戦略の巧妙さに改めて感じ入りました。
Molecular Biology Section, School of Biological Sciences, University of California San Diego
カリフォルニア大学サンディエゴ 校生物科学研究科 菊池魁人